革手袋は水に濡れると色落ちしたり、硬くなります。また濡れた後そのままにしておくとひび割れや型崩れが起こることも。そのため、洗うのは避けた方が良いと思われがちです。ところが使っているうちにどうしても汚れが気になります。そこで革手袋を傷めずに手洗いするコツをお教えします。
手袋は意外に汚れている
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表面はブラッシングやクリームなどでこまめなお手入れをしていても、内側のケアはしているでしょうか。臭いが気になったら消臭スプレーをかける程度で、内側の汚れは放置していませんか。手袋は直接肌に着けるため、着けていれば着けているほど、皮脂や汗が手袋の内側にたまっていきます。皮脂や汗の汚れは放っておくと臭いの元になります。さらにカビや細菌なども繁殖しやすくなります。また、汗で湿ったり乾いたりを繰り返していると、ひび割れなど手袋の劣化の原因になります。衛生面でも使い心地でも手袋の汚れは無視できない問題です。
革手袋は洗えるの?
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革手袋は水洗いしないほうが良いと言われる理由は大きく2つあります。・水に弱く、濡れるとシミや色落ちの原因になる・乾かす時にひび割れや型崩れを起こすおそれがあるつまり、シミや色落ちを防げるか、乾かす時にひび割れや型崩れを防げるかというのが「手洗い」するときに大きなポイントとなります。逆を言えば、この2点に気を付けさえすれば革手袋は洗うことができるということです。
革手袋を洗うコツとは
シミや色落ちを防いで洗うためにも、洗剤は革用専用の洗剤を使うことをおすすめします。革用洗剤は革へのダメージを最小限に抑えて汚れを落とすように作られているからです。革用洗剤は革手袋の専用洗剤で探すと見つけにくいかもしれません。探すときは革靴用で探してみましょう。洗い方は、洗剤によっても若干変わりますが、洗剤を希釈した水かぬるま湯を使って優しく洗います。革手袋へのダメージを防ぐためには、乾燥にも気を付けなければいけません。すすぎ終わったら清潔なタオルを使って、しっかり水気を取ります。半乾きの状態になったら、型崩れを防ぐためにも一度自分の手に通して革を伸ばし、形を整えます。干すときは風通しの良いところで陰干しを。直射日光に当てると、ひび割れの原因になるので絶対に避けてください。
洗った後のケアは?
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洗った手袋には油分が不足しています。手袋が乾いたら、専用クリームを塗って表面を保護するようにしましょう。また、乾燥しきっていないとカビが発生するおそれがあるので注意が必要です。カビ防止ミストもあるので、洗ったときの仕上げにスプレーするのもおすすめです。
革手袋を長持ちさせるために
革手袋は清潔な方が長持ちします。そのためには定期的に洗うほうが手袋にとっては良いのですが、洗うこと自体が手袋にダメージを与えることなので、頻繁に洗うことはおすすめできません。同じ手袋をずっと使い続けるのではなく、2双以上用意して手袋に汚れをためない工夫も大切です。使い終わったあとのブラッシングや、皮革クリームでの定期的なケアも長持ちさせるためには忘れてはいけないことです。必要なことをちゃんとやる、それが革手袋を長持ちさせるコツ。洗うときも、手袋にとって必要なことをちゃんとやってあげることで、ダメージを最小限に防いで良い状態を保つことができます。正しいケアを実践して革手袋を長く愛用してください。