布製品に比べて丈夫だといわれる革製品ですが、使わない期間に何もせずに放置しておくと、劣化してしまいます。ここでは、革製品の正しいお手入れの仕方や、保管方法などをご紹介します。
たまに使う場合の保管方法
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大切な仕事の日や出張、小旅行のときなどにたまに使う革製品の場合、使用後に軽くお手入れをしてから保管すると、きれいに保つことができます。雨の日は、防水スプレーで汚れや雨を防ぎましょう。使い終わった後はブラシでホコリを取ってやわらかい布で拭き、通気の良い場所で風を通します。その後、クローゼットなどにしまっておけば、次に使うときも綺麗な状態で気持ち良く使うことができます。バッグの場合は型崩れしやすいので、使った後まず中身を出して空にすることを忘れないようにしましょう。そのうえで定期的に念入りなお手入れをすると、美しい状態で長く使うことができますよ。また、日光が当たる場所に出しっぱなしにしていると、革が日焼けして色が褪せてしまいます。ある程度風を通したら、麻や木綿の袋にしまったり、日の当たらない場所に置いたりしましょう。色褪せを防ぐことができます。水などで濡れた場合は、その部分がシミになるおそれがあります。濡れたまましまいこむとカビの原因にもなってしまうので、濡れたらできるだけ早く水分を拭き取り自然乾燥させてから片付けましょう。
長期保存は湿気に要注意!
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日本は湿気が多いので、革製品を長期保存する場合には特に湿気に注意しなくてはなりません。湿気がこもる場所に革製品を長期間放置すると、カビが生える原因になってしまいます。日光が当たらない、風通しの良い場所に保存しましょう。箱に入れた状態で片付けると、湿気がこもってカビが発生する原因になることもあります。麻や木綿の袋に入れたり、カバーをかけると良いでしょう。扉のついたクローゼットや棚にしまう場合は、扉の中に除湿剤を入れて定期的に換気するように気をつければ、湿気を防ぐことができますよ。住んでいる地域や家の間取りなどの事情で湿度調節や換気がむずかしい場合は、革製品の保管サービスを行っているクリーニング店などを利用すると良いでしょう。
乾燥にも注意しよう
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湿気が多いところで革製品を保管すると、カビの原因になってしまいます。それとは逆に、乾燥しすぎている状態で放置すると、かさつきやひび割れなどの原因になってしまいます。保管場所の湿度が低い場合や、空気が乾燥する冬などは、使っていなくても定期的に革の状態を観察することが大切です。乾燥していたら栄養クリームを塗り、革の状態を安定させましょう。
型崩れを防ぐために
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収納スペースが限られていると、ついついものを詰め込んでしまいがち。そうすると、隣り合ったものに押されるため、革製品の型崩れの原因になってしまいます。詰め込まず、もの同士の間に適度な隙間を空けると、型崩れを防ぐことができますよ。また、風通しも良くなるのでカビを防ぐこともできます。バッグの場合は中に新聞紙を詰めると、型崩れの防止だけでなく湿気がこもるのを防ぐ効果も。箱にしまうと形が揃うため収納しやすいですが、いくつも重ねると積まれた箱の重みで下の方にあるアイテムの型が潰れてしまいます。スペースの都合で箱を積み重ねる場合は、小さいものや軽いものを上にのせるようにしましょう。革製品に負担がかからなくなり、空気の通りも良くなりますよ。
保管期間中もお手入れは必要
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革製品を長期間保管している間も、やはりお手入れは必要です。空気が動かない場所に長期間置いておくと、湿気がたまりカビが発生しやすくなるからです。特に、エナメル質はマメなお手入れが必要です。忙しくて時間が取れない場合でも、2〜3ヶ月に一度は状態をチェックしてお手入れをしましょう。その際、革製品の外側だけでなく、内側のお手入れもお忘れなく。大切な革製品の場合は、チェックの間隔を短くするなどしながらダメージから守るように心がけましょう。
湿気や乾燥、型崩れに気をつける必要があったり、使わない間もお手入れが必要だったりと、革製品の保管には手間がかかります。しかし、お手入れをしながら長く使うことで革独特のツヤが出てきて、どんどん魅力的になっていきますよ。無理のない範囲でできるところからケアを始めて、革製品を育ててみてくださいね。